Share on facebook
Share on twitter
Share on linkedin

ベガス爆発

「どうしてこんなバカバカしいことに…」この家に家政婦として雇われて幾月、真面目に働いてきたつもりの私は、何故か今、コートに立ち審判をしている。どうやら久方振りにご帰宅された旦那様とご婦人達がカバディを行われるようで。

第一婦人曰く、ルールは次の通り。

 

【攻撃側の旦那様はカバディと言い続けながら(キャント)ご婦人達を一息で触れなければならない。キャントをしながら一息で全員に触れ、自陣に帰ると旦那様の勝利。キャントが止まるか敵陣で倒されるとその時点で敗北となる。対するご婦人達は旦那様を倒すか一度も触れられず避け続けるとそのご婦人が勝利となる。ただし、触れられたご婦人はコート外に出た時点で敗北となる。】

 

この勝負には旦那様の睡眠時間と体力、ご婦人達は旦那様と共にする一夜を賭けられているとも伺った。旦那様はウォームアップにかなり力が入っているご様子で、とにかく休みたいらしい。手首へのテーピングを手伝った。対するご婦人達の意気込みは様々に見える。夜を共にすると昼まで長引く第一夫人は表情に余裕があるように見える一方、未だ子供を授かっていない第二夫人と第三夫人は表情が硬い。そして第二夫人が昼に食べたタヒーの臭いで第三夫人は時折嗚咽している。かたや第四夫人は5人の子供に囲まれながら優雅にお茶を飲み、第五夫人はただじっと旦那様を見つめている。ひと際大きな第六夫人は壁にもたれながら汗をかいている。まだ何もしていないのに。

 

今夜は旦那様と共に過ごしたいということだろうが、私としては心底どうでも良い。早く残った家事を済ませて休みたい。そうこう考えているうちに、各々方が配置につく。どうやら準備が整ったようだが、その足取りは皆一様に重く見えた。

 

試合開始の笛の音と同時に旦那様が動き出す。

 

「カバディ」

 

 

 

試合開始。旦那様は敵陣に一歩踏み入れる。その表情は硬く、全てのご婦人達を打ち負かす勢いが感じられた。ご婦人達も、その一歩に身構え、その姿を見た旦那様も一度止まった。

しばらく膠着状態になるかと思われたが、動いたのは第四夫人だった。ゆっくりと旦那様に近づき、一言何かを耳元で呟くとコートを出て子供が待つ部屋へ向かった。この瞬間、旦那様の表情が強張ったかのように見える。

あっけにとられた他の婦人をよそに、第六夫人はその隙をついて旦那様に勝負を仕掛けた。ふくよかな肉体で包み込むように旦那様をとらえようとしたが、遅い。旦那様がそれを優にかわし、その勢いを利用して第六夫人をコート外へ押し退けた。

続けて旦那様は気を抜いていた第一夫人に狙いを定めた。一歩踏み込み、触れようとしたその一瞬、僅かに早く第一夫人のアンクルキャッチが決まる。気を抜いていたように見えたのは実は罠だったらしい。そのまま足を持ち上げて旦那様の体制を崩す。これを機と見て第二夫人、第三夫人が旦那様に襲い掛かる。

その時、第一夫人の表情が強張ったかに見えた。旦那様はその隙を見逃さず第一夫人に掴まれた足を振り解き、そのまま第二夫人、第三夫人の間をすり抜ける。背後を取った旦那様は、第二夫人、第三夫人を押し出し、第一夫人とともにコート外へ出した。

 

残された第五夫人は微笑むと、静かに旦那様に詰め寄り

「信じていたわ、私にはあなたが必要ですもの」

と言い、旦那様を抱きしめた。

「カバディ」

その手を振り解き、旦那様は自陣へと帰っていった。

 

翌朝、旦那様は仕事に向かわれた。長期の出張でしばらく帰ってくることはないそうで、また暫くはいつも通りの仕事だ。

第一夫人から掃除の基本について事細かに説教を受ける。後で胃薬を飲もう。

一人読書をたしなんでいる第二夫人の今日のシーツもまた臭う。

第三夫人はまだ朝食を取っている。私が近づいたら突然嗚咽を発し、トイレに駆け込んだ。さっきのシーツの臭いが移ってしまったのだろう。すぐに着替えて胃にやさしい朝食をシェフに頼もう。

第四夫人は子供たちと遊んでいる。子供たちは私を見て挨拶をしてくれる。それを見て微笑む第四夫人の目は笑っていない。

第五夫人はふて寝している。もう昼の十一時だ。早く退いてほしい。シーツが干せない。

第六夫人は食事が終わり今日もソファーに鎮座されている。食が早いのはありがたいが、今日も洗う食器が多い。

 

 

旦那様が次にご帰宅されるのは何時になるのだろうか。また変な仕事を振られるのならもうこのまま帰ってこないでほしいと思いつつ、胃薬を飲んだ。

 

 

 

一方、その頃。

 

 

プライベートジェット内にて…。

 

 

 

 

 

♠ मैं तुमसे प्यार करता/ती हूँ। अपनी तरफ से होने के नाते, मैं प्यार देखा । यह असली प्यार है।

 

♡ मैं तुमसे प्यार करता/ती हूँ। इससे मेरा दिल गर्म हो जाता है। आप एक लौ की तरह।

♠ अब

♡ केवल अब।

♠♡मैं सिर्फ तुम हूँ.

♠ मैं उन कठिनाइयों से छुटकारा पाने जा रहा हूं जो उन्हें रोकते हैं।

♡ तब मैं आपको उसके लिए ठीक कर दूंगा।

♠♡तब मैं आपको उसके लिए ठीक कर दूंगा।

 

ベガスへ向かうプライベートジェット内で高らかに響くビートは、二人のステップを激しく刻ませ、やがて彼らは天に届く。

 

「カッ・・・カバディッーーーーーーー!!!!!!!!!!」

New Posts

コメントを残す

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。